私は基本的に新しいものより古いモノに魅力を感じます。これは小学生の頃からで、3年生の時に書いた作文でも古いモノの価値について書いた記憶があります。古切手、古銭から始まり、古着、カメラと興味が移り二十歳になると時計、家具、車に興味を持ちました。新しい方が良いと思うのは家電位でしょうか。それでも、古いデザインのものが好きですね。
時代を越えて現代まで受け継がれてきたモノたち。
そこには現代の大量生産品には決して見ることができない味わいがあります。
つくり手の情熱と使い手の愛情が、長い時間を経てそれをつくりあげたのだと思います。
それは、ただ古いというだけではなく、そのモノの素材やつくりの良さ、デザインの素晴らしさがあって、はじめて人の感性に訴え掛けるのだと感じています。
私は70年代から始まるスーパーカーブームを知る最後の世代にあたるかと思いますが、当時、そのプロポーションに衝撃を受けました。1961年から1975年まで製造されたジャガーEタイプはスポーツカーの原点とも言える名車です。
この車体は、1971年に製造されたシリーズ3、4人乗りの2+2です。シリーズ3の最初の製造ロットです。世界で最も美しい車と称されるシリーズ1に比べ、ボディラインは若干変わりますが、踏襲されたデザインはどこを見ても素晴らしいです。なんと言ってもオリジナルのデタッチャブルトップ(サンルーフ付き)は非常に珍しく、なかなか見ることがありません。
運転した感触ですが、12気筒のエンジンはパワフルで、シリーズ3から採用されたパワーステアリングにより、ストレスなく運転できます。ロングノーズなので、コーナリングに気を使う必要がありますが、すぐに慣れるでしょう。エンジン音も最高!
さて、この車は宣伝カーとして活躍してもらうわけですが、リアとドアミラー下にシルバーグレーのカッティングシートで社名を表示。車体のガンメタと同系淡色でマッチングさせました。
私もそうですが、ヴィンテージ好きというのは、生まれ持った感性かと思います。デザイン、つくりの良さ、その雰囲気にワクワクするのです。この車に興味を持つ人はきっとヴィンテージ好きでヴィンテージウォッチにも興味を持つに違いないでしょう。
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